創価学会と政治について
創価学会は時が経つと教義解釈が変わるのと同じように、政治参加の目的も変わってくる。その変遷を確認しておきましょう。一部の庶民が苦しむことは理想の政治ではない
一国の王法の理想は、庶民がその所をえて、一人ももるる所なく、その業を楽しむのが理想である。最近のある政治家のいうがごとく、一国の政治目的の遂行のためには、一部中小商工業者の犠牲はやむをえないとか、税金に苦しんで自殺するものがあっても、いたしかたないとかいうような政治方程式は、決して一国政治の理想的なものではない。
仏法は、だれ一人をも苦しめない、あらゆる民衆の苦しみをば救うというのが根本であり、今一つの根本は、あらゆる民衆に楽しみをあたえることであり、仏の慈悲というのは、これをいうのである。この慈悲の理論が、王法に具現するならば、前にのべたような劣悪な政治はなくなるのである。
(「巻頭言集」戸田城聖)
政界進出の目的
創価学会が日本の政治をとるとかいう、あらゆる妄説が唱えられている現状である。しかし、われらが政治に関心をもつゆえんは、三大秘法の南無妙法蓮華経の広宣流布にある。すなわち、国立戒壇の建立だけが目的なのである。(「巻頭言集」戸田城聖)
平成3年に日蓮正宗から破門され、その目的は断たれた!!
政界参加の次なるの目的
戸田会長の時代には、会長が目的としていたことを学会議員に求めたのであるが、池田会長からはそれが、徐々に変質していった。「こう言うと、また政教一致と言われるけどね。教義を実現するためには、政治の力が必要です。そういう目的で公明党を作ったのだから。それは変らないですよ。」 (平成6年9月14日 記者懇談会での池田発言)
学会は大聖人御遺命の戒壇建立を目指すことを失ったので、当然、当初の目的ではない政治参加をおこなっている。
では、その目的は何に変更されたのか?
学会の危機を救った政治権力
創価学会がハッキリと、政治権力の影響を実感することになったのが「言論出版妨害問題」である。これは昭和44年、藤原弘達氏による学会批判本「創価学会を斬る」の出版を妨害したという社会問題化した事件である。これが、連日メディアで流され、学会員に大きな動揺を広げる結果となった。
この問題の沈静化に手を貸したのが、時の政権与党・自民党の田中角栄である。
事例1
自民党幹事長が学会が起こした問題に介入
「六九年末に表面化した言論出版妨害問題のときは、佐藤栄作首相と自民党幹事長をしていた田中( 角栄)さんには、助けられ、感謝している。終生忘れない。(中略) 創価学会批判の本が出るというので、私が田中さんに頼んで仲介に働いてもらったのだが、田中さんは追求されると、『竹入に頼まれたのではない。幹事長だから勝手におせっかいを焼いているだけ』と釈明した。(中略)言論出版妨害問題は、田中さんらに対し大きな負い目になった。国会対策でも田中幹事長時代に、よく協力を頼まれ、党の基本政策に抵触しない限り、対応した。」
(元公明党委員長・竹入氏の手記『朝日新聞』平成10年8月26日)
事例2
自民党有力者が「学会の脱税をもみ消した」発言脱税問題の詳細は➡
平成5年11月26日
与党有力議員である渡辺美智雄氏は11/26の講演会で 「自民党がかつて国会で法案を通すために創価学会の脱税もみ消しをした」と発言。
平成5年12月8日
この発言に対し改めて朝日新聞のインタービューに下記のように答え、8日、朝日新聞に掲載される。 「時の権力者が何もしないで、(創価学会が)国税Gメンをフリーパスできますか。国税側に歯ぎしりしている人がいっぱいいる。(時の権力者は)何代もある。知っているんだから」
立党精神を放棄した公明党
「平和・福祉」を掲げ「大衆とともに語り、大衆とともに戦い、大衆の中に死んでいく」
が公明党の立党精神であるが、この姿勢は自公政権の時には失われている。
学会員拉致被害者家族の声を無視した公明党
拉致被害者家族連絡会の事務局次長である増本照明さんの実体験
「『私自身に信仰はありませんが、それでも名簿上は、学会員として登録されていたと思います。関心のなかった私も、姉が失踪したときはさすがに必死で拝みましたし、鹿児島の学会の方も、捜索に協力してくれました。しかし当の公明党は、北朝鮮による拉致の疑いが強くなってからも、姉や市川さんのために、何もしてくれなかったのです』
九九年七月、鹿児島を訪れた浜四津敏子氏に、るみ子さんの父・正一氏が「拉致問題の解决にどうかご協力ください』と頼んだという。浜四津氏は、『わかりました』と答えたたが、以後、連絡が来ることはなかった。
照明氏も、昨年、公明党本部にメールを送った。
『家族連絡会の事務局を名乗り、姉が学会員であることもきちんと書いて、拉致問題に対する公明党の対応を教えて欲しいとしたためたのです。しかし、党からは「メールありがとうございました。ご意見は検討させていただきます」という、定型の挨拶文が返ってきただけでした』
照明氏はまた、外務省出身の山本香苗参院議員にもメールを送ったが、こちらは返事するこなかったという」
(「公明党=創価学会の真実」かもがわ出版 「週刊文春」平成14年11月28日号)
先の、学会を救ってくれた時の権力に逆らうことはできず、末端組織には「反自民」を浸透させていたが、その昔から学会執行部は「親自民」であったのだ。
それゆえ、自民党にはアリバイ工作として小さな抵抗を見せながらも追随していくしかなくなった。
◎イラク戦争支持 ◎集団的自衛権行使容認 ◎武器輸出の推進 ◎消費税増税 ◎大企業優遇・庶民は犠牲 ◎騙し政治の横行・・・
自民党政治の最大の支持組織になった公明党・創価学会!!
戸田会長は「青年は心して政治を監視せよ」
と訴えたそうだが、今の公明党・学会執行部の姿勢は戸田会長が目指したものとは真逆となった。学会本部はこれだけ多くの会員を動員し政治運動に参加させておきながら、
・中国の脅威 ・韓国の政治姿勢 ・イラク戦争でのウラン弾核兵器の使用等・・・・
各国に政治的発言をほとんどしない、国内においても自民党政治を批判をしない。一体これはなぜであろうか?
最大の理由は、それらには関心がなく、公明党が政権の中にいれば十分と考えているからだろう。それで学会本部の目的は達成しており、わざわざ政権第一党としてマスコミから批判を浴びることはしない。もっとも昔は、政権奪取を考えていたのだが。
だから、あくまで自民党にくっついていれさえすればいい。
結論すると、公明党は「平和・福祉」を死守する考えはない。政権内にいることを目的としているだけなのである。